京都から東京まで原付で行ってみた。スタート編はこちら
こんにちは!挑戦者です!
前回、無事東京に着いて観光を楽しんでいた筆者。でも楽しい時間は一瞬。帰る時が来てしまった…………
それでは帰り編、スタート!
22:00 東京を出発
あぁ、本当に帰りたくない。昨日の朝着いたとこなのに……せめてもう少し滞在したかった……。という負の感情まみれで出発するのだが、仕事までは今日を含めて3日間あるので時間的な心の余裕はある。行きは時間に余裕が無く精神的に結構キツかったので、帰りは時間に余裕をもって出発する事にしたのだ。まぁそのせいで東京にはほとんど滞在出来なかったが(笑)。
ともあれ時間には余裕があるので焦る事なくゆっくり観光でもしながら帰ろう。ちなみに原付のメーターは8558kmとなっている。
23:00 横浜市のガソリンスタンド
とりあえず給油。出発する前は、嫌だ!帰りたくない!とめちゃくちゃ思っていたけど、いざ出発するとなんだか諦めがついてきた。今は余裕を持ってのんびり帰れるんだしいいかと思っている。
0:00 厚木市少し手前のコンビニ
トイレに行きたくなったのでコンビニに寄る。もう夜中なので長居をする気は無い。
つもりだった。が、トイレを済ませてコンビニから一歩出ると、ここは北極かと思うぐらい寒かった。とっさに華麗なターンを決めて店内へと戻る。そして行きしの辛さが蘇る。出発してから2時間半。少し心が折れてしまった。泊まる所を探すついでに少し休憩してから行こう。
さて、どこに泊まろうか(笑)
何時に出発するかなど何も決めてなかったので宿の予約などもちろんしてない。この時間から泊まれるホテルなどあるのだろうか。筆者はラブホぐらいしか思い付かない。かといって野宿する訳にもいかないので取り敢えず調べてみる。すると普通のホテルでも泊まれそうな所はあった。が、一つ大きな問題がある。
筆者はとにかく金が無いのだ。出来るだけお金は使いたくない。別にふかふかのベッドじゃなくても寝られさえすればそれで良いのだ。なので普通のホテルは一旦却下。ちなみに普通のホテルでは安い所でも素泊まりで1万円弱ぐらいだった。
ラブホに関してはそもそも一人で泊まれるのか?という疑問があったので調べてみると、ホテルにもよるらしいけど一応一人で泊まれる所もあるみたいだ。ネットで今から泊まれる所を探したところ、安い所で5000円弱ぐらいだった。まぁネットで見ているので実際に行ったらもう少し部屋もあるかもしれないが、5000円かぁー……と悩む。
金が無いんだよ!悪かったな!限界フリーター割引とかねぇのかよ!
はぁ……もっと安く泊まれる所はないのか……?
そうだ!ネットカフェなら安いんじゃないか!?
筆者はネットカフェや漫画喫茶といった所に行った事が無いので、漫画とパソコンが置いてあるという事ぐらいしか知らない。でも安くて寝泊まり出来るというイメージはある。
近くのネットカフェを調べてみると、色んなお店があってどれが良いのかよく分からないのでそれぞれ調べてみると、割とサービスも値段も似ている気がするが、これからも利用する事を考えて店舗数が圧倒的に多かった快活クラブというネットカフェに決める。
さぁ!問題は後どれぐらい走るかだ。出来れば今すぐにでも休みたい。でも明日の事を考えるとせめて静岡県には入っておきたい所だ。でも……寒い!そして静岡に入ろうと思ったら山を越えなければいけない。幸い山を越えるすぐ前にもすぐ後にもネットカフェはあるようだ。でも勿論山の中にはネットカフェなどないので一度山に入ってしまえばどれだけ寒かろうが静岡まで行くしかない。Googleマップでは山を越える前のネットカフェから山を越えた後のネットカフェまで約1時間となっている。スリップに気を付けて少しゆっくり走る事を考えると1時間半はかかるだろう。
グダグダと30分ぐらい悩んだ結果、自分に甘い筆者は山を越える前にネットカフェで休む事にする。
0:30 コンビニを出発
泊まる事が決まると足取りは軽い。暖まれる!座れる!と目を輝かせながら原付にまたがって走り出す。ネットカフェってどんな感じなのかなぁー横になれたらいいなーとワクワクする。まぁまだ1時間ぐらいは走らなければいけないのだが(笑)
走り出すとまた猛烈な寒さに襲われる。1時間ももつだろうか。1秒でも早くネットカフェに着きたい。そんな気持ちで一心不乱に走る。
約1時間後…………
1:30 ネットカフェに到着
遂に!遂に!着いたーーー!!!(涙)
本当に辛かった。ネットカフェまでの距離を指折り数えながら走った。
さぁ!店へ行こう!と原付から降りると足は震えるというレベルを超えてガクガクしている。膝が笑うどころか大爆笑している。足を必死に押さえつけながらなんとか店内に入ると受付カウンターの様なものがあったので取り敢えずそこへ行ってみる。カウンターに何時間パック、といろいろ書いてあってよく分からなかった。初めて来て何も分からないので聞きたい事はたくさんあるのだが、ガソリンスタンドの時のように喋ったら絶対噛む気がする。顎もガクガクしていてベロも動かしにくい。きっと呂律が回らないだろう。なるべく喋らなくて済むように、6時間パックと書いてあるのを指差し、
これで……(震え)
と言うと、
ご利用時間ごとに料金が追加されていき、自動でお得なパックに切り替わるようになっています
と言われた。
うーん……よくわからない……と戸惑っていると、
ご利用の方は初めてでしょうか?
あっ……はい(震え)
初めての方だと先に会員カードを作って頂く事になります。
あっ、じゃあお願いします(震え&小声)
はい? お作りして……よろしいですか……?
…………ではこちらの用紙にお名前などのご記入お願いします。
…………手が震えて上手く書けない。手がブルブルと震えているのを店員さんがじっと見ている。
ヤバい!変な奴やと思われる!
と思い慌てて書き終える。そして身分証を提示して無事会員カードが完成。
では、どのお部屋になさいますか?
カウンターの上に部屋の写真があって、選べるみたいだ。マッサージチェアの様なイスが置いてある部屋、イスが無い部屋などあるがどれがいいのか分からない。
えっと…………どう違うんですか?
かくかくしかじかで……
なるほど(あんま分かってない)。
寝るにはどの部屋が一番い良いですか?
横になるのであればフルフラットシートが僕はおすすめです。
じゃあそれでお願いします。時間は……6時間で……お願いします
えっと……時間は最初に決めるのではなくご利用時間に応じて料金が決まり退店時にお支払い頂く形になります。ご利用時間が24時間を越える場合は一度精算をお願いしています。
…………うーん……カラオケみたいなシステムかと思ってたけどちょっと違うみたいやな……あんまりはっきり分かってないけど……まぁいっか!喋っても呂律が回らないと思うし、一秒でも早く座りたい暖まりたい!
わかりました!大丈夫です!
ではこちら伝票になります。(伝票に書いてある番号を指差して)こちらがお客様のブースになります。階段を上がって……真っ直ぐ行って……
わかりました。ありがとうございます(震え)
早く暖まりたい一心で階段を上るのだが、足が震えてうまく上れない。あり得ないぐらいゆっくり、生まれたての子鹿のように足をガクガクさせながら上る。店員さんも、途中すれ違うお客さんも、誰も私と目を合わせない。完全にヤバい奴だと思われている。通報されないかヒヤヒヤしながらもなんとな部屋の前に到着。どんな所なのかとドキドキしながらドアを開けると……
こじんまりとした部屋で、床には柔らかいクッションの様なものが敷き詰められている。奥にはテーブルがあり、その上にパソコンが置いてある。その横には二口コンセントとUSBポートまである。そしてその上には棚があり、貴重品を入れる金庫がある。壁にはハンガーが掛けられていて、上着などはここに掛けておける様になっている。あ、あと座椅子と毛布もある。なるほど……
結構快適そうやな
てか寒い!とりあえず置いてある毛布にくるまってみる。
いや効かねぇよ!
せや!ドリンクバーがあった!
部屋から出てドリンクバーに行きコーンポタージュとココアをコップに注いで部屋に戻る。
……沁み渡る(泣)
ドリンクバーが無料で飲み放題なのは助かる……!
が、芯から冷え切った身体はそれでも完全には暖まらない。どうすれば……
あっ無料のシャワーあるやん(喜)
ということでシャワー室へ直行!脱衣所へ入るや否や、そういえば何も持たず来たけどシャンプーとかどうしよう……と思いつつシャワー室を覗くと……
シャンプーもボディソープもあるやん!忘れてたけど脱衣所にタオルもドライヤーもあるやん!
ということで即シャワー!
あっったけぇぇぇぇえ!
一気に暖まるぅー!存分にシャワーを浴びて頭も身体も洗いスッキリした後はドライヤーで髪を乾かす。
いやもう何もかも揃ってるやん
必要な物は全てありました。控えめにいって最高。身体も芯から暖まった後はまたドリンクバーで飲み物を調達して部屋に戻る。もう夜中なのでそろそろ寝たいところだ。部屋にあるコンセントでスマホを充電し、座椅子をどかして横になってみると足が伸ばせた。下もクッションになっているので身体も全然痛くない。枕と毛布もあるので快適に寝れそうだ。
9:00 起床
朝まで起きる事なくぐっすり眠れた。身体も絶好調。強いて言うならお腹が空いた。そしてどうやら快活クラブでは無料のモーニングがあるようなので指定された場所に行ってみると、食パンとポテトが置いてあり食べ放題のようだ。お皿にパンとポテトを取り、ドリンクバーでコーンポタージュを入れて部屋に戻る。これが全て無料で食べ放題とは素晴らしい。
ネットカフェ難民って風呂にも入れず3食カップラーメンで狭い部屋で縮こまって寝ているイメージだったがこんなに快適だとは思わなかった。どのくらい快適だったかというと……
もはやネットカフェで暮らしたい。ネットカフェ難民になりたい。
と思う筆者であった……